1.旅路の先に待つ、絶景と温かい配慮
蕎麦をを食べたいという思いから観光マップで店探しをしていたところ目に留まったのがするぎ農園。

案内を見ていると、予約制で電話で確認の上、来店下さいとの事で当日開店前に電話して11時に予約をお願いするとお店から「11時に予約が入っているので、15分ほど後に来店いただけますか」との事。おそらく来店のお客様が重ならないようにして、待たせないための配慮なのだろう。西山公園からお伺いしたが、マップをみると
山の手にあるのはわかっていたが、実際行ってみると結構標高の高く山深い場所にお店がある。駐車場は広く、お店の外からの眺めが良い。天気も良かったので、中央アルプスの山の山頂が見えるくらい見晴らしが良い。ロケーションの良さに感動。

2.心に残る空間美と心落ち着く設え
お店には少々早く着いたが、山々の景色を見つつ時間調整をして
11時15分過ぎにお店に入ると、奥からお店の方が来られて、テーブル席と座敷席どちらにしますかと聞かれたので、テーブル席をお願いした。玄関を入って店のその広さに驚いた。ゆうに50畳以上はあろうか?昔の農家の1軒家をリフォームされている様に思うが、平屋作りで囲炉裏もあり、土間の部分がテーブル席となっているが、土間の部分も結構な広さがある。また単に広いだけでなく天井の高さもあり、かつ天井の梁の作りも立派である。天井部には天窓があり、採光されており、適度な暗さと明るさのある実に心落ち着く空間だ。席に着くとそば茶と箸休めを頂いた。
3.ご主人の感性が光る、創意溢れるメニュー
そば茶を頂きつつメニューに目を通す。そばの他に、そばがき、山塩おむすび、地大豆の手作り豆腐、鹿肉のスモークハムといった、一般的な蕎麦屋のお品書きとは一線を画す。お店のご主人は料理に対する、感性やアイデアが豊かな方とお見受けした。おそらく、他にもご主人の中にレシピやメニューがあるのだろうが、物理的、時間の制約がある中で現在のメニューを選ばれているのだろう。
箸休めの小皿料理もさり気に美味い。手打ちそばの(大)をオーダーするのは決めていたが、もう一品何かと思い、そばがきをお願いした。

4.🥢 衝撃の「そばがき」と王道の「手打ちそば 」
最初にそばがきを頂いたが、まず一口食してそばの味の濃さ、強さに驚いた。そばの実の持つ風味がここまで豊かな物であるのは他ではそうそう無いと思われる。そして、「そばがき」ならではのふわもちの食感がたまらない。もちろん麺で味わう蕎麦は王道ではあるが、この食感と強い風味を味わえるのが「そばがき」の醍醐味というもの。またタレの他に塩も添えて頂いており、塩で味わうのもまた美味い。そばがきを頂いたところで「手打ちそば」が運ばれてくる。
こちら手打ちそばも味が濃く、香り高い。そばつゆも蕎麦の味を引き立てているが、それ自体が絶妙な良い味だ。当然、蕎麦湯にも期待大といったところ。
手打ちそばを堪能した後にそば湯を頂いたが、これもとても濃厚。湯というよりもスープと言った方が良い味の濃さ。そば湯も当然も全部頂いたのは言うまでもない。

この蕎麦の奥深さは大鹿村という土地柄とご主人自ら蕎麦の栽培をされる情熱、料理の腕によるものと言える。
5.そば屋の枠を超えた、特別な余韻
美味しく蕎麦は頂いたがメニューを最初見た時から気になっていたのが、水出しコーヒーと地粉ドーナッツ。

水出しというキーワードとドーナッツに魅かれこちらもオーダー。
このコーヒーは水で淹れているがホット・アイスが選べるがホットで頂いた。
水で淹れているからかこのコーヒーは一般的にある強いコクや渋み香りはないが、すっきりとした爽やかな味である。熱い湯で淹れると強い味も出る代わりに雑味とか苦味といったものがどうしても出てくる。しかし水出しコーヒーはそういった雑味や渋みが感じられない。今まで飲んできたコーヒーにはない味わいである
そばのような繊細な料理に合うコーヒーと言える。
地粉ドーナツは甘さ控えめで美味い。幾つも食べられる心地よい味だ。
そばだけでなく、美味しいコーヒーやデザートも味わえるというのが嬉しい。
秀逸な料理が味わえるうえに、落ち着いた空間で心もリフレッシュ出来る。
通いたくなる店だ。
「次に来た時は何を頂こうか?」と
「するぎ農園のそばを食べに大鹿村に行くか」と
来春のオープンが実に待ち遠しい。

するぎ農園 長野県下伊那郡大鹿村鹿塩1208-7☎0265-39-3008
http://www.osk.janis.or.jp/~kindosan/








